あのね、先生。-番外編-
「心配しなくてもいいって言ったのは、もちろん歳のこともあるけど、俺の気持ちが変わらないからってこと」
俺はずっと茉央ちゃんが好きだよ。
蓮くんは、はっきりそう言うわけじゃないのに、たまにそういう顔であたしを見つめる。
大事なものを見る目であたしを見つめて、優しく頭を撫でる。
「俺が、隣にいてくれるのは茉央ちゃんじゃなきゃ嫌なんだよ」
やっぱり蓮くんは、あたしにすごく甘い。
多分それは、これから先もずっと。
「んわ、これすげー美味しい!」
「ほんと?」
「うん、美味しい」
こんな風に言ってくれる蓮くんがそばにいて、不安になることなんてないね。
「んふふ、来年も期待してる」
当たり前みたいにこの先を約束してくれるんだから、大丈夫。
「うん、任せて」
来年も、あたし特製の甘ったるいチョコを用意してあげるから、期待しててね。
-END-