あのね、先生。-番外編-
…彼にとって都合がいい女でも、それでも幸せだからいいの。
それに、ちゃんと好きでいてくれてるみたいだし、それは伝わるから。
「こういう日は意外と家にいても気持ちいいもんですよ」
「日当たりいいもんな」
「窓際とかね」
さっきお昼ご飯を食べたとは思えないくらい綺麗にホットケーキを食べてくれて、こっちまで嬉しくなる。
あたしが作ったものを残さずにちゃんと食べてくれるところも好き。
ちゃんと食器をキッチンに持って行ってくれて、そのまま窓際の日が当たる場所に行ってしまった。
オフモードだとほんとにのんびりだ。
あたしもゆっくりホットケーキを食べて、キッチンに食器を持っていく。
「食べた?」
そんな声が聞こえてきて、「食べたよ」と返事を返せば、身体を伸ばしてるのかバキバキ骨の鳴る音が聞こえてくる。
「ふふ、すごい音」
リビングに戻れば、機嫌が良さそうに口角を上げる剛がトントンと自分の隣を叩いて「来れば」なんて言う。
カッコいいなぁ、もう。
あたしの方が絶対好き。