あのね、先生。-番外編-

何となく、それを聞きにあいつはここに来たんじゃないかって思った。

ただ世間話をしに来たんじゃなくて、女の影が全くない俺に、相手はいないのかと探りを入れに。

んなもん、篠原先生から聞けば分かるだろ。わざわざ来なくても。

そんなことに気づかないほどバカなやつじゃないから、多分ついでに顔を見せとこうっていうことだろう。

いまだにこうしてここに来るのは、やっぱりあの4人くらいのもんだった。

それも、突然きてあの頃と変わらない絡みで。しばらくして帰って行く。


「暇人じゃねーわ」

ポツリと呟いたけど、自分自身顔が苦笑いだった辺り、強く否定できる事でもないのかもしれない。

やることはまだある。

…ただ、白城と吉野先生の話をした後に、用事があるのが吉野先生ってとこがまたちょっと面倒だった。

俺から保健室に行くの久しぶりだし。

白城に指摘された手前いつもみたいに事務的な話だけで済ませるのは、あいつの言う通りみたいで嫌だ。
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