あのね、先生。-番外編-
集まろうと思えば、多分休みが揃う日もあったのかもしれない。
でも、休みが合わないのはあたしたちだけじゃなく、茉央と篠原先生も同じはずだから。
2人の休みがあった日くらい、一緒にいたいよね、きっと。
「今度さ、みんなで海でも行きたいねって話してたの!」
茉央から唐突に話されたのは、多分もうすぐ来る夏の話。
「おっ、いいね。海俺も行きたい!」
当然、白城くんは学生時代と変わらないようなリアクションだった。
この人、そういうの一番好きだもんね。
「蓮くん来れんの?」
「うん、美術部って夏休みはそんなに活発に活動してるわけじゃないから」
柔らかい、優しそうな笑顔を見せた篠原先生は、初めて会った時から外見が変わってないような気がする。
強いて言うなら、髪型。
どう見たって7歳年上ではない。