あのね、先生。-番外編-
「俺はいいと思う」
「何がですか?」
「高橋と白城」
あたしと、白城くん?
お似合いだってことなんだろうか。
考えていると少し笑い声が聞こえてきて、そっちを見れば茉央と白城くんが篠原先生を連れて戻ってきてるところだった。
「あ…連れてきた」
「お前の彼氏、変わったよ」
「え?」
篠原先生を連れて戻ってきた姿は、昔に戻ったみたいだけど。
「高橋と付き合って、すげー成長したなって、俺は思ったけど?」
中村先生はそれだけ言って、3人の方へと歩いて行った。
あたしと付き合って?
…そっか、そんな風に見えてるんだね。
あたし少し不安だったのかもしれない。白城くんの隣を歩くのはあたしなんかでいいのかなって。
でも、それすらもあの人にはお見通しだったわけね。