あのね、先生。-番外編-
「…怒ってるっていうかさ、ただ嫌だったんだよ。俺以外の男が茉央ちゃんの無防備な姿見てんのも、触ってんのも」
拗ねてる蓮くんが可愛くて、でもここで
笑っちゃダメだって思って。
たまに感じる蓮くんの強い独占欲に、胸がキューッとなる。
「……ちょっと、茉央ちゃん?」
ニヤける頬を隠すように抱きつけば、蓮くんは少し戸惑ったようにあたしの肩をポンポンと叩く。
「ごめんね、蓮くん」
「ん?」
「もう蓮くんがいないところで、あんなことにならないようにするね」
「んふふ、うん、そうだね」
逆の立場だったらって考えたら、あたしもすごく嫌だから。
「ねぇ、茉央ちゃん」
「なに?」
抱きついたままのあたしの背中に、蓮くんの腕が回って気がついた。
「誘ってるの?」
あたし、下着姿だったって。