あのね、先生。-番外編-
「ん……も、デートは?」
「たまにはこんなのもいいんじゃない?」
なんて言ってあたしの髪を優しく触る。
そんな仕草がすごく色っぽくて、また胸がキューッとなるんだ。
「それに、言ったでしょ、茉央ちゃんのこと触ってるやつがいたって。そのままにしとくのは俺の気が済まない」
きっとそれが本音。
それだけのためだとは言わないけど、ほんとに嫌だったんだろうな。
「俺のワガママに付き合ってよ」
蓮くんが困ったように笑うから、彼の頬を両手で挟んで。
「そんなのワガママの内に入らないし、嫌なんて言うわけないでしょ」
あたしはあなたのものだから。
同じ気持ちに決まってるじゃない。
「そっか、よかった」
触れられるならいつだってあなたがいいんだから。
-END-