あのね、先生。-番外編-

やめてくれないかな、もう。

俺我慢してんだよ?

「…あつい…」

いつもは俺が言うことやすることに茉央ちゃんが赤くなってるのに、今日ばっかりは立場が逆転してる。

動揺してるのは俺の方だね。


「…え!ちょっと!」

甘く見ちゃいけないな、なんて思ってた矢先、突然起き上がった茉央ちゃんは躊躇うことなく服を脱ぎ始めた。

「あつくて寝れない…」

だからってどこまで脱ぐつもり?

ブラウスのボタンに手をかけた茉央ちゃんは、覚束ない手でそれを一つ一つ外していく。

見たことないわけじゃない。

ただ、今茉央ちゃん酔ってるし。多分ほんとに暑いから脱いでるだけだし。

それなのに俺ばっかり目のやりどころに困るなんて、おかしいじゃん。


「…蓮くん」

「何?」

目をそらしてなるべく見ないようにした。
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