カシスオレンジのその先へ
「待って
 もう一回ちゃんと言わしてね

 僕は音々ちゃんが好きです
 もうずいぶんと前から
 付き合ってくれますか?」

「私もいつしか好きになってました
 よろしくお願いします」

何一つ言葉が浮かばなくて抱きしめてしまっていた
音々ちゃんは少し泣きそうになりながら「ありがとうございます」と小さな声で言った

そんな時に電話がきた
タイミングよ・・・と思いながらでると

「もしもしぃ~
 あんねぇ今着いちゃったから向かうねぇ~」

「え?
 あー森孝さん
 あの・・・」

「あれディスプレイ見ずにって珍しいね
 なにぃ?」

「あ いや待ってます
 1時間くらいはまだでしょう?」

「そうだね
 そんくらいはあると思うよ
 んじゃあとでー」

「はい 後で」
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