俺様紳士の恋愛レッスン
しかし一歩施設に足を踏み入れてしまえば、フロアに響くスニーカーの摩擦音と溢れる熱気に、テンションはすっかりハイとなり、私は緊張も忘れて飛び跳ねる。



「ね、何からやる!? 私体育だけは成績良かったの!」

「だと思った」

「あ、バカにしてるなー!? 十夜は何かスポーツやってた?」

「いや、特に」



その言葉に、これなら十夜に勝てるかもしれないと、ピンときた私。



「じゃあ全種目賭けよう! 負けたら勝った方の言うこと何でも聞く! どぉ?」



そう、ドヤ顔で提案したはいいものの。



「言ったな?」



その更に上をいく十夜のしてやったり顔を見て「まずったかも」と、早々に後悔することとなった。

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