俺様紳士の恋愛レッスン
私が買ったのは、強引で俺様で、口が悪くて意地悪で。オマケに不器用で分かりづらい、優秀な“失恋”コンサルタント。


彼は私を救ってくれた。

約束通り、私にとっての正しい幸せを教えてくれた。


これで本当に、契約は終わり。



「円華」



二つの身体が、互いを欲しがり艶めく頃。



「愛されたいなら俺を買え」



少し照れくさそうに、投げやりに、精一杯の想いを私にぶつける。

そんな彼が、可愛く思えて。



「……買う。一生の財産払って、十夜を買う!」



私が笑うと、彼は眉間にしわを寄せる。

そしてどこか不服そうに、けれど確かな幸せを含ませて、「契約成立だな」と囁いた。



今日から彼は、私の“専属”コンサルタント。




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