俺様紳士の恋愛レッスン
「私が十夜君の上司となり、早5年となります。入社したての十夜君は、敬語もろくに使えやしない、頭と顔が良いだけの憎たらしいクソガキでした」
TPOなどお構いなしのスピーチに、どっと沸く会場。
私も思わず「ぷ」と吹き出すと、十夜にじろりと睨まれる。
「しかしコンサルタントとしての素質はピカイチです。十夜君を一人前に育て上げるため、私はスパルタで調教……いえ、教育をしました」
小ボケに対して「お前はゲイか!?」などと野次が飛び、会場は更に盛り上がる。
「結果、十夜君は期待以上の優秀なコンサルタントとなってくれました。しかし完璧になりすぎた故に、十夜君は憎たらしいクソガキの自分を失ってしまったのです」
そう言って、身体ごとこちらに向き直った木崎さん。
「すまなかったな、十夜」
向けられた笑顔に込められた想いは、とても切ない。
木崎さんのせいではないと、細められた十夜の目が訴えている。
TPOなどお構いなしのスピーチに、どっと沸く会場。
私も思わず「ぷ」と吹き出すと、十夜にじろりと睨まれる。
「しかしコンサルタントとしての素質はピカイチです。十夜君を一人前に育て上げるため、私はスパルタで調教……いえ、教育をしました」
小ボケに対して「お前はゲイか!?」などと野次が飛び、会場は更に盛り上がる。
「結果、十夜君は期待以上の優秀なコンサルタントとなってくれました。しかし完璧になりすぎた故に、十夜君は憎たらしいクソガキの自分を失ってしまったのです」
そう言って、身体ごとこちらに向き直った木崎さん。
「すまなかったな、十夜」
向けられた笑顔に込められた想いは、とても切ない。
木崎さんのせいではないと、細められた十夜の目が訴えている。