キミが笑う、その日まで
するとガタンッと立ち上がった如月くん。
…音楽室行く前も思ったけど、立つ時の音、うるさいな。
先ほどと違う足取りで、スタスタと教室の後ろ扉へ向かう如月くん。
…どこに行くのだろうか?
「如月くん、どこに行くの!?」
「決まっているだろ」
「ど、どこだし!」
「担任の所。すなわち職員室!」
「あ、そうなの……?」
「何しているんスか!?
あんたも行くんスよ!」
「あたしも!?」
「当たり前じゃないスか!」
「どうしてよ!
もうすぐで授業始まっちゃうじゃん!」
「アホかいなあんたは。
俺はあんたのために行くんスよ?
大体あんたは今日転校してきたばかりの転校生。
遅れたら校内で迷った言えば良いんスよ!」
「良いのかよそれで!?」
「ほら早く行くスよ!」
「ど、どうしてあたしまで~!?」
あたしは心の中で大号泣しながら、如月くんのあとを追って行った。