好きだからキスして何が悪い?
急に何を言うのかと思うやいなや、琉依くんの手がこっちに伸ばされて、いつかのように眼鏡をスッと取られた。
「眼鏡かけないとさらに可愛いよ。なくても平気?」
「え、あ、うん。ちょっとその辺からぼやけるけど」
“可愛い”だなんて単語は何度言われても慣れない。
どぎまぎしつつ、裸眼ではっきり見える範囲に手を伸ばして言うと、琉依くんはぷっと吹き出す。
「そんなに目悪いんだ? じゃあ……」
──次の瞬間、私の右手が、彼の左手に包まれた。
ドキン!と飛び跳ねる心臓。
「これで危なくないね」
ふわりと微笑む琉依くんに、キュンと胸が鳴き声をあげた。
ぅきゃーー、何ですかこれ! 本物のカップルみたい!
手が硬直しちゃって握り返せないよ。
ていうか汗! 手汗が急に滝汗に!
軽くパニック状態に陥る私に眼鏡を渡した琉依くんは、「次はどこ行こうかなー」と言って、ルンルンと歩き出す。
繋いだ手を振って子供みたいに歩く彼がおかしくて、笑っているうちに緊張は次第に解れていた。
琉依くんって、人を自分のペースに巻き込むのが上手いなぁ。
強引だけど、嫌な感じはまったく受けないし。
「眼鏡かけないとさらに可愛いよ。なくても平気?」
「え、あ、うん。ちょっとその辺からぼやけるけど」
“可愛い”だなんて単語は何度言われても慣れない。
どぎまぎしつつ、裸眼ではっきり見える範囲に手を伸ばして言うと、琉依くんはぷっと吹き出す。
「そんなに目悪いんだ? じゃあ……」
──次の瞬間、私の右手が、彼の左手に包まれた。
ドキン!と飛び跳ねる心臓。
「これで危なくないね」
ふわりと微笑む琉依くんに、キュンと胸が鳴き声をあげた。
ぅきゃーー、何ですかこれ! 本物のカップルみたい!
手が硬直しちゃって握り返せないよ。
ていうか汗! 手汗が急に滝汗に!
軽くパニック状態に陥る私に眼鏡を渡した琉依くんは、「次はどこ行こうかなー」と言って、ルンルンと歩き出す。
繋いだ手を振って子供みたいに歩く彼がおかしくて、笑っているうちに緊張は次第に解れていた。
琉依くんって、人を自分のペースに巻き込むのが上手いなぁ。
強引だけど、嫌な感じはまったく受けないし。