好きだからキスして何が悪い?
眼鏡姫の私と、変なナレーションや何でもアリの七人の小人に、会場から笑いが起こる。
ド緊張していたものの、意外と皆のウケが良くて、私は動きを間違えることもなく順調に劇は進んだ。
そして、毒リンゴを食べて死んでしまった私は、照明が暗くなっているうちに、棺桶のように装飾された長机の上に寝転がる。
そこへ旅人風王子の如月くんが登場し、再び会場がざわめいた。
この王子様が、噂のニセ地味男子だって気付いてる人はどれくらいいるんだろう。
ナレーションの推理を聞きながら目を閉じていると、犯人が捕まって、いよいよ例のキスシーンが迫る。
会場からはヒューヒューだの、キャーキャーだの、いろんな声が聞こえてとにかく盛り上がっている。
たとえフリだとしても、めちゃくちゃ恥ずかしいよ~!
『もしかしたらマウストゥマウスで目を覚ますかもしれない!』
合図となるセリフが聞こえてきて、ドキドキは最高潮。
早く暗くなってー!と思いながら、ギュッと目を閉じていた、その時。
「……眼鏡が邪魔だな」
台本にはないセリフが近くから聞こえて、私は思わず目を開けてしまった。
ド緊張していたものの、意外と皆のウケが良くて、私は動きを間違えることもなく順調に劇は進んだ。
そして、毒リンゴを食べて死んでしまった私は、照明が暗くなっているうちに、棺桶のように装飾された長机の上に寝転がる。
そこへ旅人風王子の如月くんが登場し、再び会場がざわめいた。
この王子様が、噂のニセ地味男子だって気付いてる人はどれくらいいるんだろう。
ナレーションの推理を聞きながら目を閉じていると、犯人が捕まって、いよいよ例のキスシーンが迫る。
会場からはヒューヒューだの、キャーキャーだの、いろんな声が聞こえてとにかく盛り上がっている。
たとえフリだとしても、めちゃくちゃ恥ずかしいよ~!
『もしかしたらマウストゥマウスで目を覚ますかもしれない!』
合図となるセリフが聞こえてきて、ドキドキは最高潮。
早く暗くなってー!と思いながら、ギュッと目を閉じていた、その時。
「……眼鏡が邪魔だな」
台本にはないセリフが近くから聞こえて、私は思わず目を開けてしまった。