好きだからキスして何が悪い?
「んー、そうかもな。でも、やらなさそうでインパクトある男女っていったら……」
誰かいるかなー、とぶつぶつ言う野崎くんを眺めていると、数人が後ろを振り返る。
ん?と思っている間に、皆の視線がこっちに向けられ、私はやっと危機感を抱いた。
ま、まさか皆さん……!?
ギクリとすると、考え込んでいた野崎くんも皆が一様に後ろを見ていることに気付いたらしい。
その視線を辿って私と目が合うと、はっとして目を開いた。
「如月くんと、冴島さん……インパクトある!」
う、嘘でしょーー!?
野崎くんの一言に皆が同意して盛り上がり始める中、如月くんが「チッ」と舌打ちしたのが私には聞こえた。
唖然とする私に構わず、皆はどんどん話を進めていく。
「シンデレラやめて、白雪姫のパロディーで“眼鏡姫”とかどう!?」
「それいい! ふたりとも眼鏡かけたまま出てもらってさ。絶対ウケるよ~」
「ちょ、ちょっと待って……!」
勝手にやることにしないでよー!!
と物申したいけど、普段文ちゃんや如月くんとしか話さない私が、こんな大勢の前で叫べるわけがない。
誰かいるかなー、とぶつぶつ言う野崎くんを眺めていると、数人が後ろを振り返る。
ん?と思っている間に、皆の視線がこっちに向けられ、私はやっと危機感を抱いた。
ま、まさか皆さん……!?
ギクリとすると、考え込んでいた野崎くんも皆が一様に後ろを見ていることに気付いたらしい。
その視線を辿って私と目が合うと、はっとして目を開いた。
「如月くんと、冴島さん……インパクトある!」
う、嘘でしょーー!?
野崎くんの一言に皆が同意して盛り上がり始める中、如月くんが「チッ」と舌打ちしたのが私には聞こえた。
唖然とする私に構わず、皆はどんどん話を進めていく。
「シンデレラやめて、白雪姫のパロディーで“眼鏡姫”とかどう!?」
「それいい! ふたりとも眼鏡かけたまま出てもらってさ。絶対ウケるよ~」
「ちょ、ちょっと待って……!」
勝手にやることにしないでよー!!
と物申したいけど、普段文ちゃんや如月くんとしか話さない私が、こんな大勢の前で叫べるわけがない。