ゆめ
トイレに着くやいなや、僕はまた溜め息をこぼした。

どうも、ああいう賑やかな感じは苦手だ…
僕は既に疲れきっていた。

トイレから出ると、同じタイミングでトイレから出てきた女性とぶつかってしまった。

「あっ、すすすすみません!!
だ、大丈夫ですか!?」

「………。」

あちゃー…
大袈裟すぎたよね…
女性はキョトンとしてしまっていた。

が、次の瞬間。

「んふっ…くすくす…あははっ!」

女性は笑い始めた。

今度は僕の方がキョトンとしてしまった。
でも、なんだかつられて笑ってしまった。

「あはは…はー…
さっき、隅っこの方に居た
市川 奏多さんですよね?
暗い感じの人かと思ったけど
全然面白い人なんですね!」
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