笑顔の裏側に
優美side

先生が出て行った後、愛先生の診察がすぐに始まった。

言われるがままにしていると、

「はい。もう終わり。きっと風邪だと思うけど、今の体調教えてもらえる?」

「頭と喉が痛いです。」

私の言葉を聞いて愛先生はパソコンに打ち込んでいく。

「気分は悪くない?」

「大丈夫です。」

眠ったら結構良くなった。

「食欲はある?」

まだ無理そうだな。

無理やり食べて気持ち悪くなっても困る。

でも水分だけはしっかりとっておけば大丈夫だろう。

「ないです。」

「そっか…。食べられそうなときに少しでもいいから食べてね。食べないと治るものも治らないから。」

「はい。ありがとうございました。」

そろそろ終わりだろうと思って立ち上がろうとするけれど、愛先生に引きとめられる。

「ねえ、優美ちゃん。少し私とお話しない?」

どうして?

もう診察は終わったはず。

何を話すって言うの?

お世話になった以上、断れずベットに座り直す。
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