笑顔の裏側に
朝も先生が起きるまでは私もベットの中から出ようとはしなかった。

先生が起きた時にいかにも今起きました風を装って起き上がった。

しかし昨日とは違って、今日はあまりにもいつも通りの先生だった。

構えていたこちらが拍子抜けしてしまうほど。

午前中はお互いに自分のことをして。

先生は仕事。私は勉強。

お昼は昨日と同じように外で食べて、夕食の食材を買い、家に帰って準備をする。

夕食はオムライスとサラダにした。

そして内緒でカレーライスも作り、小分けにして冷ましてから冷凍庫にしまう。

オムライスも美味しいと言って全部食べてくれた。

カレーのことも伝えれば、嬉しそうにしていた。

夕食の後片付けの時も昨日のようなことはなく、至って普通にテレビを見ていた。

その横顔を見てふと思う。

やっぱり無理しているのかなと。

隠しているだけで、心の中には不安があるのではないか。

今だってテレビを見ている風だけど、実際には別のことを考えているのかもしれない。

こんな風に深読みしすぎてしまうほど、心に大きな不安の波が押し寄せてくる感覚に私はただただ見守るという術しか持ち合わせてなかった。
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