笑顔の裏側に
そんな状態で迎えたセンター試験。

約1ヶ月、センター試験対策だけに集中してきただけあって、まずまずの結果だった。

これならセンター利用で受験する私大も問題なく通ると思う。

そして何より本命の第1志望大学も今の段階では可能性は十分にあるだろう。

残るは2次試験のみ。

そして万が一のための私大が2つ。

これからはその3つに特化した勉強に変わっていく。

しかし私自身がそう決めていても、担任との面談を通して最終決定となるわけで。

センター試験後、必ず1回は先生と面談しなければならない。

ただでさえ顔を見るだけでも辛いのに、それよりも長い時間2人きりで、話さないといけないなんて。

絶望以外の何物でもない。

悠にもそのことを心配されているが、こればかりはどうしようもない。

面談しないなんていう選択肢は許されないだろう。

ただただその日が来ないことを願っても、日付は私の想いとは裏腹に刻々と1日ずつ進めていて。

気づけばあっという間に面談の日になっていた。

誰もいない教室の中をただ1人待つ。

センター試験が終わると、3年生は予め指定された登校日以外は学校に来なくて良いこととなるため、私以外教室にはいない。

たとえ登校している生徒がいても、きっと自習室にいるのだろう。

もう何度目か分からないため息をつきそうになった時、

「悪い。待たせたな。」

そう言って先生が入ってきた。

この前の登校日からあまり日が経っていないため、2日ぶりだった。

なるべく先生と目を合わせないように立ち上がる。
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