笑顔の裏側に
そして荷物を持って急いでマンションを出た。

じゃないといつまでも行けなくなってしまうから。

いつも通り大学へ向かうけど、左側が妙に空いていて。

寂しさが込み上げてきて、足が戻りそうになるけど、堪えた。

そのあと、何とか1、2限を乗り越える。

全然集中してなかったけど、今日はもう何でもいいことにする。

ちゃんと講義に来たことを褒めて欲しい。

2限が終わったと同時に、教室を出る。

急いでマンションに戻れば、ちょうど悠がリビングにいた。

たった今起きて着替えたらしい。

それで私の書いたメモを見ていたところに、私が帰ってきたと。

アップルジンジャーが飲みたいと言ったので、私は準備に取り掛かる。

その間に悠には体温を測っててもらった。

アップルジンジャーが出来上がって、ソファに座っている悠の元へ行く。

体温計を持っていたので、何度と聞くと、38.3度と返ってきた。

アップルジンジャーを渡すと、冷ましながら飲み始めた。

それを飲んで、喉の痛みが和らぐといいんだけど。

「優美。」

返事をする代わりに、アップルジンジャーをちびちびと飲んでいる悠の方を見た。
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