笑顔の裏側に
「ありがとな。」

「うん。」

「俺‥起きた時に、部屋がシーンと静まり返っていてちょっとだけ心細かったんだ。だけど枕元のメモを見て、リビングにもたくさんのものが用意されてて。優美がいなくても、優美の暖かさや優しさを感じられて‥。俺、すごく安心した。」

そう言ってくれるのがたまらなく嬉しくて。

思わず悠に近づいて、頰にそっと触れるだけのキスをした。

驚いたように私を見る悠に微笑んで、

「そんなこと言われたら、行きたくなくなる。」

そう言えば、コップをテーブルに置いて、

「そんなことされたら、もっとしたくなる。」

腕を引かれて抱きしめられた。

しばらく抱き合った後、

「治ったらちゃんとここにしてやるから、待っとけよ。」

私の唇を指でなぞり、焦らすように唇のすぐ横にキスされた。

その後、悠がベットに入ったところで、冷却シートを変えて、最後に頰にキスした。
< 452 / 518 >

この作品をシェア

pagetop