笑顔の裏側に
「優美??」

名前を呼ばれてはっとする。

そのことを考えていて、返事をするのをすっかり忘れていた。

「ごめん、大丈夫だよ。それに委員の仕事はちゃんとやらないといけないでしょ?」

「そっか。なんかあったら言えよ。」

「ごめんね。ありがとう。」

また悠に心配かけちゃったかな。

しっかりしないとね。

そうして進路指導室に着いて中にはいると、もう先生がいた。

「おい、お前ら遅いよ。」

「申し訳ありません。」

一応適当に謝っておく。

私たちが遅いのではない。

先生が早いのだ。

それに呼び出された側としては、その言葉は余計である。
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