笑顔の裏側に
一度離れて、鞄からあるものを取り出した。
包んだハンカチを丁寧に開いていく。
すると悠からもらったピアノのオルゴールが顔を出した。
「こんなことさせてしまうほど、私は悠を追い込んでしまった。こういう形で想いを託すことしかできなくさせたのは私のせいだよね。」
そう言って、ピアノの屋根の内部に埋め込まれたプレートを取り外した。
表面には、あの日と同じ¨Dear Yumi¨の文字が刻まれている。
それを裏返せば、そこには別の文字が刻まれてあった。
¨I love you forever¨
そしてプレートの下には、シンプルな指輪がぴったりとはめ込まれていた。
それを見た悠は大きく目を見開いて驚いていた。
「ねえ、悠。悠の本当の気持ち、教えて。何が悠をそこまで不安にさせてしまったの?」
このプレートの文字と指輪に気づいた時、おかしいと思った。
あまりにもぴったりとプレートがはめ込まれていたから。
これじゃあ気づきたくても気づけない。
何かの拍子でプレートがズレなかったら、今だってきっと知らないままだった。
その時に思ったのだ。
もしかしたら本当に気づかせないつもりだったんじゃないかって。
伝えたいけど、伝えられない想いがあって。
でも捨てきれなくて。
だからここに閉じ込めることにした。
そうすれば何事もなかったかのようにそばにいられる。
そう考えたんでしょう?
包んだハンカチを丁寧に開いていく。
すると悠からもらったピアノのオルゴールが顔を出した。
「こんなことさせてしまうほど、私は悠を追い込んでしまった。こういう形で想いを託すことしかできなくさせたのは私のせいだよね。」
そう言って、ピアノの屋根の内部に埋め込まれたプレートを取り外した。
表面には、あの日と同じ¨Dear Yumi¨の文字が刻まれている。
それを裏返せば、そこには別の文字が刻まれてあった。
¨I love you forever¨
そしてプレートの下には、シンプルな指輪がぴったりとはめ込まれていた。
それを見た悠は大きく目を見開いて驚いていた。
「ねえ、悠。悠の本当の気持ち、教えて。何が悠をそこまで不安にさせてしまったの?」
このプレートの文字と指輪に気づいた時、おかしいと思った。
あまりにもぴったりとプレートがはめ込まれていたから。
これじゃあ気づきたくても気づけない。
何かの拍子でプレートがズレなかったら、今だってきっと知らないままだった。
その時に思ったのだ。
もしかしたら本当に気づかせないつもりだったんじゃないかって。
伝えたいけど、伝えられない想いがあって。
でも捨てきれなくて。
だからここに閉じ込めることにした。
そうすれば何事もなかったかのようにそばにいられる。
そう考えたんでしょう?