笑顔の裏側に
でもあれだけ最後にきつく言ったんだ。

必要以上に関わってくることはないだろう。

もうそう信じるしかない。

何度考えても結論は同じだった。

避けることはしない。

話しかけられれば答えるし、用事があれば私から行く。

でも会話はあくまで必要最低限だけ。

そう心に決めてずっと過ごしていた。

するとあっという間に夏休みで学校にも行かなくなった。

だから先生にももちろん合わなくてすむ。

ずっと塾にこもりっきりだ。

でも悠とずっと一緒だったし、勉強するのはいつものことだからそんなに大変じゃなかった。

悠と一緒に塾の予習をやったり、お互いに教え合ったり。

夏休み前よりもずっと充実していた。

でも夏休みだって誰もが1日は登校しなければいけない日があるわけで。

行きたくないけど、絶対にいかなければならない三者面談。

悠は一足先に終えたみたいだが、やはり受験生だけあって厳しい言葉を振りかけられたようだ。

それでも悠は何とか頑張ってる。
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