笑顔の裏側に
今日の面談は5:00から。

麻生以外誰も入っていないので、俺は自分の仕事をしていた。

でも久しぶりに麻生と面と向かって話すせいか、緊張してあまり集中できない。

全然仕事が進まないまま、麻生との面談まで1時間を切っていた。

もう一度麻生の成績の資料などを見直し、教室の準備に向かう。

準備が整い、俺が席に座ってから数分後、麻生と母親が教室へと向かってきた。

俺は立ち上がってドアの方へと駆け寄った。

「こんにちは。お忙しいところ、ありがとうございます。中へどうぞ。」

「いいえ、こちらこそご都合の方、合わせていだたきありがとうございました。失礼致します。」

やっぱり変わらず丁寧なお母さんだな。

それにかなりの美人だ。

麻生が美形なのも納得がいく。

「改めまして、担任の瀬立です。今日は主に進路についてお話させていただきます。」

「よろしくお願いします。」

その隣で麻生も軽く頭を下げていた。
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