笑顔の裏側に
歩へ


この手紙を歩が読んでいる時、俺はもういないと思う。

だけど決して自分を責めないで欲しい。

俺は自分で生きることをやめた。

生きることに疲れたんだ。

急に態度を変えたりしてごめん。

今まで何も話さず隠してきてごめん。

お前らのことが嫌いだったわけじゃないんだ。

むしろ大好きだった。

特にお前は付き合いが長い分余計に大切だった。

だから言えなかったんだ。

本当にごめん。

お前、前に言ってただろう?

やりたいことが見つからないって。

俺はお前は教師が向いてると思う。

俺がどんなに遠ざけても冷たくしてもお前はそばにいようとしてくれた。

すごく嬉しかった。

本当にありがとうな。

だから俺みたいな生徒を助けてやって欲しい。

お前なら絶対できる。

俺が保証する。

だからって教師になれってわけじゃないからな。

お前の人生はお前が決めろ。

俺はどんなお前でもずっと応援してる。

空から見守ってるからな。

頑張れよ。


要より
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