笑顔の裏側に
これを読みながら俺は涙が溢れた。

どうしてお前は…。

生きることに疲れたなんて…。

お前は何を抱えてきた?

いつだって人の心配ばかりで。

自分のことは何も言わない。

もっと頼って欲しかった。

そう思ってももう二度と叶わない。

次の日から俺は学校に行った。

3人はすごく心配してくれたみたいで、申し訳ないことをした。

いつも通り授業を受け、帰宅する。

でも俺は放課後、ある人の元へ向かっていた。

東條蒼---。

要の2つ下の弟だ。

俺はある事実を突き止めるために、学校に来たのだった。

蒼の教室1Aに向かう。

あいつは学校に来れているんだろうか。

ドアから覗くと、ちゃんと来ていた。

その辺にいた男子に蒼を呼んでもらう。

「歩さん…。」

「蒼、ちょっと聞きたいことがあるだけど、時間いいか?」

蒼は小さくうなづいて、俺のあとについて来た。
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