笑顔の裏側に
今日初めて会った先生との2人きりは少し辛い。

さっきまで悠がいたのが嘘のような静けさと空気の重さ。

さすがに気まずいなと思いつつも特に話題もないので、ずっとこのままである。

早く悠が帰って来ないかなと思っていると、

「なぁ、麻生って何で笑わないんだ??」

突然すぎて少し戸惑う。

笑わない?

なぜそんなことが言える?

私は普通に笑っているはずだ。
「どういう意味ですか?」

「気づいてないのか??」

質問に質問で返されても困る。

「あの、もう少し説明を加えていただけますか?」

「いや、いいんだ。気にしないでくれ。」

自分だけ納得してずるい。

少しくらい説明してくれてもいいではないか。

でも成績には関係ないからまあ、良しとしよう。

忘れよう。

それに私はちゃんと笑えてるはずだ。

その後、すぐに悠が戻って来て作業も無事終わった。
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