笑顔の裏側に
ふと目が覚めて時計をみると9:30。

どうやら俺は眠ってしまったようだ。

麻生の熱は下がっただろうか??

ソファーに目を向けると、麻生がいない。

起きたのか…。

でもどこ行ったんだ?

立ち上がると何かが落ちた音がした。

パッサっと落ちたものはタオルケットだった。

きっと麻生がかけてくれたんだろう。

タオルケットをたたんでそばに置き、音がするほうに向かう。

「麻生?」

「あ、先生。起こしちゃいましたか?今日は送ってくださり、ありがとうございました。夕食食べましたか?」

制服から着替えていた麻生がキッチンから顔を出した。

「いや、まだだけど…。」

「おにぎり作ったんです。良かったら食べてください。」

そう言ってお皿に盛ってテーブルまで持ってきた。

綺麗に海苔が巻かれていて美味しそうだ。

「ありがとな。体調の方は大丈夫か?」

「はい。もう大丈夫です。ありがとうございました。」

顔色もだいぶ良くなった。
< 90 / 518 >

この作品をシェア

pagetop