新選組〜猫みたいな君が好き〜
 う……………………


 頭がズキズキする………………


 前にもこんな事、あったような。



 布団から出て、起き上がろうとするも、ひどい頭痛に再び布団へ倒れてしまう。


籐「あ?起きた?」



 籐堂はんが近くに座っていた。


 見れば私はまだ、芸子の姿をしている。



 ど、なれば、京言葉ははずさない方がいいだろう。



美「これは、どういう事どす?」



 私は籐堂はんを睨みつける。



籐「ま、まぁ、待てよ。今、土方さん呼んでくるから。」


 籐堂はんは部屋から出て行ってしまう。




 気配が無くなったのを確かめ、肩の傷を確認する。



 !


 包帯が、変えられている?



 っていう事は傷を見られた。



 完治していたのをあいつらは知っているだろう。




 でも、私が猫夜叉という証拠がこの傷。



 私が猫夜叉と言う考えも、薄れるのでは……………?






 なんて、軽く考えた私が馬鹿だった。



 鈴が、無い。



 いつも、懐に入れていたのに!



 どうしよう。



 あの鈴は、猫夜叉の特徴の一つ。




 あんなの奪われたら…………!!





総「捜し物ってこれのこと?」




 開け放たれた襖に立っていたのは、沖田だった。




美「それは…………!!!」

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