新選組〜猫みたいな君が好き〜
私が敵だと思って、斬った人は、他の誰でもない、桜だった。
口から鮮血が溢れ出し、その場に倒れる。
美「桜っ……………!!!!ごめんっ…………桜ぁ………」
私の目から溢れた涙が桜の頬へ落ちる。
桜は血だらけの顔で言った。
桜「体が…………いう事を………き……かない……の…………このまま………みんなを………殺して
しまい………そうだか……ら……。」
美「そんな事っ………桜は私が救いたかった…………!!」
桜「簡単に…………操ら……れる………自分が……………なさ…け……ない………。」
情けないのは私の方だよ、桜。
千夏を見殺しにして。
楓也を見殺しにして。
桜を救えなくて。
ましてや桜を斬ったのは、私だ。
私がもっと、もっと強ければ、こんな事にはなら無かった。
自分の弱さに腹がたつ。
すると、私の頬に冷たい桜の手が添えられた。
桜は微笑む。
まるで私に、自分を責めないで、というように。
桜「美夜………殺して……くれて……………ありが…………とう……。」
桜の手が滑り落ちる。
美「桜ぁっ…………!!!!!」
ごめん。ごめんね。
謝りきれないよ。
自分の手で殺して。
守れなくて。
何してんのっ…………!私……。
私は桜の亡骸を無事な所に移動させた。
東御に向き直る。
まだ目から溢れようとする涙を拭う。