新選組〜猫みたいな君が好き〜
東「いやぁ、感動的だったね。」
この人は…………何を言ってるの?
信じられ無い。
東「また、同族殺しの罪を被ったな。」
!
なんでその事を……………?
東「全てをお前に話そう。お前の知らないお前の過去を。」
私の知らない私の過去…………?
ふと、思った。
こいつは、私の知らない何かを知っている。
東御の口からは、私の知らなかった事が、告げられた。
東「俺とお前は、血の繋がった兄妹だ。」
えっ?
私と?東御が?血を分けた兄妹?
そんなはずが無い、と思った。
妖怪は陰陽師になれ無い。
私が純血の猫又なのだから、こいつだって猫又のはず。
受け止めきれ無い事実に唖然とする。
美「なら、何故貴様は陰陽師になれたんだ?」
東「俺は、もう、猫又じゃない。人間だ。」
美「そんなはずが無い。妖怪から人間になるなんて…………」
私が否定したとき、東御は瞳を翳らせた。
東「奪われたんだ。力を。」
・・・・
奪われた…………?
誰かに?
そんな事、できる人がいるの?
東「罰せられたんだ。罪を、犯したから。」
私と同じだ。
罪、という短語を聞いてわたしも過去を想い出す。