青空の下月夜に舞う 3
下駄箱に着くと、テラスにはまだ女の子達が居た。
暇だな、みんな。
玄関を出ると、風が前髪を仰いで。
まだ蒸し暑いけど、妙に居心地が良かった。
後どのくらい暑いのかな。
空は雲1つなくて。
バイトがないから時間がいつもよりのんびりだ。
ふぅ。よし。
そのまま職員出口に行こうと足を進めた、けど。
……増えてるし。
祐也一人だけだった筈が。
隼人と慶太郎。それに美舞の面子二人がプラスされてる。
しかも私服だし。
遠巻きに見てる訳だわ。
「1回帰って来たの?」
近付きながらみんなに話しかける。
振り返ったのは隼人で。
「今日はみんなで雅也さんの所に行くんだよ」
そう言って指差した先には、いつもみんなが乗ってるバイクが三台止まっていた。