青空の下月夜に舞う 3
座った私に、雅也さんは、カウンターの中に入り、手を洗うと、


「腹減ってない?」

「……大丈夫です」

「あ、何もねえよ。高菜ピラフでいい?」


おそらく、しゃがんで冷蔵庫を開けて話してる。


「……はい」


大丈夫です、の言葉は無視なのかな。
そうは思うけど口には出来ない。

さっきの行動で、そう口に出来る人は、中々居ないだろう。

雅也さんは、私の返事を聞いて、カウンターから更に奥へ行き、カタカタと何やら始めた。


奥にキッチンがあるのかな。


「雅也さん俺もー」

「だからお前は買い出し行けって」

「雅也さんのたらこスパ食いてえ」

「明太子買ってこい」

「俺麻衣ちゃん居るから無理」

「俺の店に襲撃かけられるヤツなんていねえから。行ってこい」
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