青空の下月夜に舞う 3

お腹は空いてなかったのに、一気に空腹感が襲う。

めちゃくちゃ美味しそう。


「いただきます」

「はい」


爽やかな笑みを添えられて、口に運ぶと……


「おいひぃ!」

「ふはっ。可愛いね。ありがと」


思わず漏れた言葉に、吹き出した雅也さんは、カウンター内にあったのであろう、椅子を私の前まで引き寄せて、少し高かった視線が、私と同じぐらいになった。


「さっきは、本当にごめんね。驚いた?」

「……いえ、大丈夫です」

「麻衣ちゃんは優しいね」


いえ、そんな優しそうな笑みには勝てません。

高菜ピラフの美味しさに、もぐもぐと食事を続けながら答える。

雅也さんは、座ったまま、高菜ピラフの隣にソッと水を出してくれた。
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