青空の下月夜に舞う 3

ベッドに背をもたれて座る。


家に……

ギュッと膝を抱いて、顔を伏せた。


どうすればいいの……?

“私が家に帰らないと美咲さんが狙われます”

そんな事をみんなに言ったら。



天秤にかけるなんて事はしない。


私なんかより、皆付き合いが長い裸女が大事に決まってる。

私が原因ともなれば、みんなに疎ましく思われるのは目に見えているだけに。苦しい……


でも……




みんなといたいよ……っ。


涙が再び溢れる。

声を出さずに泣くのは、昔から得意だった。

目を腫らさない様、擦らずに、流れるまま、タオルに涙を滲ませる。


久しぶりに。

今夜は眠れそうにない。
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