青空の下月夜に舞う 3

響の言葉に、周りがどよめく。


「あ、や、ちょ……」

「何焦ってんだよ」


帰って寝るぞ、の言葉にみんな反応したんじゃないの?!

私と響が、そう言う関係だと思われるよ!


だけど、本人は、何なのかすら分かってない様子。

平気な顔して、あくびしてる。
眠いのかな。

取り敢えず、みんなに見られ過ぎだから。

普段の視線はもう大分慣れたけど、今向けられているのは、野次馬的なもので。

自惚れんなって話だけど、響が目立ち過ぎてるんだ。


「いこ……」

「ねみ、」


並んで歩きながら、痛いくらいに見られていて。

校門を出て、バス停のベンチに座った時。
凄く疲れた気になった。
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