青空の下月夜に舞う 3
黙
***
「おい」
「……」
ブロロロロ……プシュン……
乗っていたバスが遠退く。
「そんなに眠かったなら言えよ」
「……ごめんなさい」
瞼を閉じた事がいけなかったのか。
響も私も爆睡。
気が付いた時には、終点ひとつ前の停留所。
「知らない土地じゃないからまだラッキーだと……」
「何もねえぞ。この辺りは」
「……」
本当にごめんなさいとしか、言いようがない。
だって寝ちゃうなんて、私も思ってなかったんだもん。
そんなベタな展開になるとは思わなかったんだもん。
「歩くしかねえな。取り敢えず、反対のバス停まで」
「そうだね……」
「はあ……」
あんたも寝てたじゃないか!とは。
言えない。