青空の下月夜に舞う 3
歩き出した響の、2歩程後ろを歩いてると、

「視界に入らねえから横歩け」

と言われ、黙って隣を歩く。


薄暗くなってきた。
一時間ぐらい乗ってたのかな。
10月に入り、太陽が沈むのが早くなってきた。

夜は肌寒い時もあるぐらいだしね。
体育祭終わればどんどん寒くなるかな。


ヤバイ。寒いとか考えてたら、本当に寒いかも。
ブラウスだから、そこまでじゃないけど、風が冷たく感じて、スカートから出てる足が寒い。


特に話をする訳でもなく、戻る方向の停留所に着くと、響がスマホを取り出し、時刻確認。


「……54分待ちだ」

「本当にすみません」

「もういい。俺も寝てたし」


うん。だけど、やっぱ登下校に、いつも誰かに付いてもらってるのは、私なんだから。
責任は感じちゃうよ。
< 213 / 294 >

この作品をシェア

pagetop