青空の下月夜に舞う 3
手にじんわり汗をかく。

生理痛が重い方ではない私。
でも、大袈裟に言っても響にはバレないと思った。

男の子からすれば、生理は全く想像つかないものだろうから。


真実と嘘を上手に混ぜる。


「俺は、それを信じていいのか?」

「うん。当たり前じゃん」


少しだけ胸が痛い。


気付いてくれた事が、本当は嬉しくて。
響の横だから、自然と眠れたかもしれないと思うと、喉の奥に痛みが走った。


笑顔を浮かべながら話す。



ーー本当は。


……いや、ダメだ。
まだ言えない。
泣かずにさよなら出来る理由を、まだ思い付いてない。


「今日もね、鎮痛剤飲んでるんだよね。その薬に、眠くなるやつがはいってんのかも」

「……」
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