青空の下月夜に舞う 3

「おーい!麻衣!!」


その時!私に話しかけてくれたのは、さゆりさん。


大きく手を振っていて、三年生が座る椅子の大分後ろの木の下。

駆け寄る私に、


「次の借り物リカとカナ出るぞ。目立てよって言ってあるからさ。一緒見ようぜ」

「あはっ!さゆりさん、まずおはようございます、ですよ」

「今日は4時から起きてるからな。私の中じゃもうおはようは過ぎた。ほら、飲め」


差し出されたのはオレンジジュース。

もう。男前だな。本当に。
目を細めて笑う私に、「ほら、あそこ」と、門を指差し、リカさん達の居場所を教えてくれた。


実行委員は、忙しなく動いていて、快晴の天気が、正に雰囲気ピッタリだ。

オレンジジュースを喉に流し込みながら、こちらに気付いてくれた二人に手を振った。
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