青空の下月夜に舞う 3
飴食い競争になり、席を外す私に、


「写真撮ってやるからな!顔真っ白にしてこい!」


と、笑顔で見送ってくれたさゆりさん。
祐也はさゆりさんと居る様で、腰を上げようとはしていなかった。



順番になり、それなりに緊張しながらスタートラインに立つと、



「麻衣ちゃーーーん!!!」



呼ばれた声の方を見ると、飴の箱がある所辺りには裸女と、ミナ。
それに、美舞の面子が集まっていて。


わ。
嬉しいけど、あそこで写真撮られるの……?

裸女の手にはスマホがしっかり握られているのが見える。

そして。


「麻衣ちゃ~ん」


ん?
今度は近場から声がした。

あれ?今呼ばれたよね?キョロキョロしている私に、再び、

「こっちこっち!」


瞳を泳がせると……あ。居た。
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