青空の下月夜に舞う 3
もしかすると、最後かもしれない。
温かいけど、寂しさもあり。
喉にちょっぴり痛みが走った。
気付かれない様に、下を向いて踵を返すと、さゆりさんの元に一直線。
まさか、自分の所に来るとは思って居なかったのか、近付いてきた私に、さゆりさんは、
「向こうに居ていいぞ?もうすぐリカ達来るし」
「いえ」
首を横に振る。
そんな私に、少し眉を下げたさゆりさんは、
「ちょっと待てよ。リカとカナに、こっちに来んなって言うから。そんな顔すんな」
スマホをポケットから取り出すと、ディスプレイを創作して、私に隣に座る様促した。
私どんな顔してるんだろう、と一瞬思ったけど。
スマホをしまったさゆりさんが、
「大丈夫だよ。麻衣なら。話しても」
きっと悟ってくれたんだろうと思う。
逆に気を使わせてしまって、申し訳なく思った。