青空の下月夜に舞う 3
裸女の笑い声を背中に受けて、見送られる。


冷やかすのはやめてほしい。

隣を歩く祐也をチラ見したけど、いつもと変わらない顔。


涼しい顔しやがって。

裸女にからかわれたのは、お前達のせいなのに。


心の中で八つ当たりをしながら売店の横にある自動販売機に向かいながら。



「なぁ、一位になったら景品あるって聞いてたか?」

「え。知らない。何貰えんの?」

「鉛筆二本」

「小学生かよ!!」

「なあ……?」


あははっと。

呆れて笑いながら歩く。


自動販売機に着いた時、「HBの緑の鉛筆っぽくねぇ?」と言う祐也に、「定番だね」と。

また笑ってお金を入れた……その時だった。





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