青空の下月夜に舞う 3
「麻衣は。カルピスでいいんだっけ?」
後ろから。
声が聞こえて。
伸びてきた長い腕。
振り返らなくても誰なのかぐらい、頭が嫌と言う程分かってる。
体が固まったのは。
私だけじゃなくて、祐也もで。
振り向いたのは、二人を同時だったと思う。
口角は上がっているのに、目が笑っていない。
雄大の姿がそこに。
ーーヒュッ……
祐也の拳が。
私の頬スレスレに、雄大の顔に目掛けて飛んだ。