青空の下月夜に舞う 3
ゆっくり地に足を着けた祐也は、殺気だけはあるものの、雄大を睨むだけ。
そりゃそうだ。
私だって……“家族”と言う言葉に、こんなに破壊力があるとは思わなかった。
「へぇ。意外と考えてるんだな。今暴れたら、取り押さえられるのはお前だもんな」
ーーパラッと。
手で摘まんで目の前に出されたのは……
戸籍謄本。
家族である確かな証拠だ。
「何しに来たんだよ。まさか、本当に体育祭観賞じゃねえだろ」
祐也が口を開く。
「そうかもしれないよ?麻衣の走る姿見に。懐かしいなぁ。あの時の麻衣本当に可愛かった」
ドクン……っ。
頭に浮かんだのは中学時代。