青空の下月夜に舞う 3
“さゆりさん、私みんなに嘘を吐きます。それは私が決めた事なんです”
“はぁ?何言ってんだよ”
“不自然だって思っても、美咲さん達には黙っててくれませんか。さゆりさんだから頼んでます”
“それは……絶対にやらなきゃいけない事なのか”
“守りたいものを、私なりに守りたいんです。お願いします”
“分かった。でも理由ぐらい教えろよ”
“私卒業したら、県外に出ます。そしたら、私の話全部話しますから。今は黙って私を殴ってくれませんか”
“何でだよ!意味わかんねえよ”
“さゆりさんを怒らせて殴られたって事が都合がいいんです。お願いします。さゆりさんにしか頼めない”
“分かった。絶対だからな”
“はい。ありがとうございます”