青空の下月夜に舞う 3
「あれはわざとだって」

「強がんなくていいってば。体格差はしょうがないもんね。分かるよ」

「あいつぐらい、俺が本気になれば5秒だ」

「5秒でやられちゃうのは、間違いなくあんただよ」


だから優しさを敢えて受け止める。

気分を軽くしてくれようとしてるんだもんね。



正直な気持ちは。
……怖い。

堂々となんて無理。

でも、こいつが必死で“気にすんな”って言うから。
今は折れてやる。

優しさが痛い。


でも今の私には、信じることしか出来ないから。
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