青空の下月夜に舞う 3




「黒邪気は今の所戦争する気はねえらしい」



慶太郎の家に着くと、いつも集まるメンバーが勢揃いしていた。

口を開いたのは響。


祐也を見ても、響を見ても……私に、席を外すように促しては来ない。

私はソファに近付き腰をおろす。


蘇る記憶。
もう、辺りは闇に包まれているけど、鮮明に思い返せる、数時間前。


「俺が我慢すりゃいいんだろ」

言ったのは祐也。


きっと昼間の事を水に流せっていう流れなんだと思う。


「向こうも悪かったって言ってる。お前も3人ヤったんだろ。祐也はなっ、」

「……いいよ。俺は全然」


響の声に被せて言い放った祐也。

そんな姿に、みんなが目を丸めて、私の隣の祐也を驚きの表情を浮かべて見つめている。

< 79 / 294 >

この作品をシェア

pagetop